いざというときのヨットの位置情報、遭難信号について

日本郵船のヨット救助に関連して、八代YCの はくりゅう さんからコメントがありました。

安全備品としての衛星電話について、新しい情報が含まれていますので、一部をこちらに再掲載します(全文はコメントをクリックすれば読めます)。

———–以下引用————-
…今年1月初旬、ロンドンで開催されたIMO[国際海事機関]会議にて、イリジウムが新たなGMDSS機器として円滑に運用開始できるよう、大変に長い議論がおこなわれました。

また、中国北斗がイリジムの次にGMDSS[世界海洋遭難安全システム]機器としてIMOへ承認を申請する方向性にあり、注目されています。

今後、英国インマルと米国イリジウムといった衛星通信企業が互いに競争し、通信料金を下げるようになると、ヨット界での衛星通信の普及も益々、進むのではなかろうかと。

なお、現在、カナダ・モントリオールにて開催中のコスパス・サーサット[衛星支援捜索救助システム]で、新たに中国の北斗衛星がコスパス・サーサット体制に参画する旨、正式にアナウンスされました。

中国代表団によると、現在、1基の北斗衛星しかEPIRB[非常位置指示無線標識]やPLB[個人用遭難信号発信器]に対応していないところ、2019年中に6基のEPIRBやPLB対応型衛星を打上げるそうです。

仮にこれが実現した場合、日本周辺海域において、今まで以上に、より早く、より正確に遭難者位置を計測できるようになると思われます…

八代YC はくりゅう
———–引用終わり————-

[ ]内の語句はこちらで勝手に補足しました。

ちなみに、衛星電話の実際の使用例として、
現在、世界周航中のヨット花丸(四国、池川夫妻、自作の木造ケッチ)があります。

太平洋横断後、アメリカ西海岸からメキシコを経て、現在は南米西岸のチリ多島海を南下中です。

いよいよ南米最南端のホーン岬も近づいていますが、

衛星電話のイリジウムを搭載しているため、インターネット環境のないチリの多島海でも、現在位置や移動の速度がよくわかります。

ホームページはこちら
ネット上での現在位置の表示(中央の白っぽい部分が南米、西岸の小さなが船の位置。

リンク先のホームページの図の赤丸付近をクリックすると拡大します。
PredictWindというソフトと組み合わされて周囲の風向・風力も表示されています。

拡大した画面はこんな感じ(右下に風速や緯度経度情報も表示されています)

海外でも国内でも、こんな風に「いまどこにいるのか」が地図上で示されれば、家族や周囲の人も安心できそうですね。

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